3 土岐市の産業観光の基本方針
(1) 産業観光振興の展開方法
産業観光を進めるに当たり、始動期においては、漠然と施策を展開することを避ける必要がある。本市の産業観光資源を踏まえて、個性的・実現可能なサービスを提供し、他陶磁器生産地との差別化を図ることを念頭におきながら、個性的な産業観光を展開するための明確な目標・コンセプトを定めて事業化を図ることが必要である。
とくに、陶磁器生産地のなかで、後発である本市においては、どの様な陶芸愛好家を集客するか的を絞って、集客層に合わせた魅力あるサービス・プログラムづくりを進める必要がある。
●集客すべき観光客の設定と集客拡大の戦略
●集客拡大のための誘導方策の検討
●集客目標とする観光客に合わせた魅力的なサービス・プログラムの提供
ア 集客すべき観光客の設定と集客拡大の戦略
本市の観光客は、アンケート結果で示したように、一般的に20〜50歳代の女性を中心とした陶芸愛好家である。他陶磁器生産地での入り込み観光客の中心も、20〜50歳代の女性を中心とした層であり、近隣の陶磁器生産地や有田、伊万里などの他の著名な陶磁器生産地と競合状況にある。
集客力の拡大を図るためには、漠然とした陶磁器愛好者を対象とした集客のための施策・事業を講ずるのでなく、陶芸無関心層などのなかから陶芸ファンをつくり出すような施策・事業を戦略に講じ、集客拡大を検討する必要がある。