農業の面白さや体験の楽しさを教えてくれるようなボランティアや指導員なくして、持続的ではないだろうという見方をしていた。
学習・体験ツアーは、旅行業にとっても商品化が難しい。例えば、グリーンツーリズムの商品化のためモニター旅行を企画すると、価格も安いため家族層などはよく集まり、実際楽しんでいる。モニター調査でもリピート願望も高くでる。しかし、いざ商品化するとあまり集まらない傾向が出てくる。
グリーンツーリズムの成功例として、世田谷区と群馬県かわだ村との農村・都市交流が挙げられよう。ここでは、世田谷区の保養施設をうまく利用しており、稼働率も高い。この理由は、オフには近隣の子供たちの体験学校や修学旅行の受け皿として、週末・ピーク時には世田谷区民の保養施設として稼動を平準化させる試みが為されているためである。こうした経営上の工夫が大切であるし、修学旅行と学習(教育旅行)というニーズをうまく活用している。(公益法人)
農業体験(グリーンツーリズム)、花は、旅行において主にはならない。あくまで従であり、立ち寄り場所である。また、中途半端なものはだめである。あくまで、自然にあるものが主となるべきだ。
花も土地に関係ない、花をきれいに並びたてているだけでは、客に飽きられる。作り物はあくまで、その地域の中での従であることを忘れてはならない。
(旅行代理店)
(5) 小淵沢町の今後の課題
1] 重要な人材の育成と蓄積
エコ(環境)という言葉には企業も関心を持っている。地域の特色を出していければ、自己投資も必要だろうが、企業の協賛金などを得ることもできる。それが非営利団体であれば、企業としても非課税扱いとなるので、出しやすい。自助努力+企業の協賛という形を作るには自然があるというだけでなく、テーマ性をもたせるなどの工夫が必要。地元にやる気のある人がいれば、何か考えていけるはず。要はまず、考えていくことが重要であり、プロセスでの工夫や頑張りが結果を出していくものと考える。
根幹にあるものは、地域にいる人である。行政だけが頑張っても、長続きしない。(旅行代理店)
草津温泉の旅館のおかみさんと一緒に地域振興に取り組んでいた時、感じたのは、旅館はあまり地域資源のことを知らないということだ。まず地域を知ることが重要である。