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その割には、特産品開発などを一生懸命行うのだが。1〜3年程度、自分の町を見つめ直し、どうすれば市場に訴求することができるか考えてみることが重要だ。

冬の集客が課題なのかもしれないが、冬は「澄み切った空」がある。星などを組み合わせ、好きな人だけが来るということも考えられる。(旅行代理店)

 

八ヶ岳南麓には、特に小淵沢町にはもともと何もなかった。しかし昭和50年代後半雨後のたけのこのようにペンションが立地した。しかし、ゾーンの魅力で集客できた訳ではなく、ペンションがあるというだけで集客してきたのではないか。地域のゾーニングや来訪者へのいろいろな提案が必要であろう。(業界団体)

 

○小淵沢町への来訪者の行動特性

JR利用の観光客数は感覚的には例年と変わらない。例年との違いは目的を持たずに小淵沢町に来て、行き先をそれから決める人が増えたこと。NHK大河ドラマで名前が出て、なんとなく好印象を持って来ているのではないか。そのためか、駅前の観光案内所で情報を聞き、やってくる観光客が多い。来訪する観光客のタイプと行き先は次のようになる。(地元観光業者)

 

図表3-24 観光客のタイプと行き先

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※熟年夫婦は急増傾向(以前は若年女性グループと中高年主婦グループが主流)。小淵沢には自然を求め、美術館には無関心(自分達の住んでいる都市に本格的な美術館がある)なことも熟年夫婦の特徴。フィオーレ小淵沢は、高根町、明野村(県施設)のフラワーパークと混同している人が多い。(地元観光業者)

 

旅行案内の照会は町内にとどまらず、小海線沿線(長野も含む)、河口湖と広範に渡っていることも多い。今年は雑誌で紹介されたこともあり、白州町の尾白川渓谷への関心も高かった。(地元観光業者)

 

(3) 観光地における経営システム

既存の宿泊施設なども、通年で同じものを出すのではなく、季節変化の中で来訪客層の変化や好みを読み取ることで、稼働率の落ち込みを防いでいるところもある。

 

 

 

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