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例えば、大手旅行代理店の顧客である35〜65歳の女性の動向をみると、一人十色といっても言いくらいの行動形態を示している。すなわち、一つのことに興味関心があって動くのではなく、季節ごとのトピックス等を見て、自由に好きなように動いているのが実態である。特に、中高年女性は子育ても一段落し、お金もある程度自由なので、この傾向が強い。一般に女性客は消費単価が落ちるものだが、中高年層は明らかに違っている。

中高年女性の行動の特徴は、季節性に花、食事(グルメ)、祭りなどのトピックスを拾いながら動いている点である。(公益法人)

 

かつてのように1000人規模で動し得る企画は、旬であり高額な味覚(松茸など)の食べ放題が絡むものになってきている。しかし、これもだんだん集客ができなくなっている。最早「食」でも人を集められなくなってきた。大量集客できるとしたら、イベントがらみである。

客の細かいニーズをひとつひとつ摘み取れるような企画が最近大切になってきている。よって、一観光地あるいは一都市では無理で、周辺も含めた広域的な観光企画となりつつある。要は1ヶ所で多様化する客ニーズに応えようとするのは無理だという時代に入った。(旅行代理店)

 

(2) 小淵沢町に対する評価

季節性に+αの工夫や提案を考えることによって、集客する材料はあるはずである。家族層にしても、中高年層にしても楽しませ、遊ばせるという仕掛けが必要である。(公益法人)

自然が売りなのか、(作りものの)施設が売りなのか、訴求点がはっきりしない。自然は確かにすばらしいが大自然というわけではない。中途半端というのが率直な印象。ただ、便利であるのは事実である(「小便利」という表現)。

最近の(首都圏からの)ツアー参加者の傾向をみると、自然志向であることは間違いなく、企画に必ずこうした自然探訪、散策等を加味させている。実際、デパートでも、アウトドアは最早コーナーから売り場へと昇格している。こうしたところで、靴・ウェア等を購入した人が、今度はこれを使いたいと思うのは自然の流れだ。

小淵沢町でもこうした自然志向を受け、「自然の中を歩く」という観点をもっと企画すべきではないか。最近、地方からいろいろ観光振興の相談を受けているが、えてして自分の住んでいる場所の自然のすばらしさに全く気づいていないケースが多い。

 

 

 

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