山梨県は他県に比べると首都圏から来訪者を呼び込んでいるといえる。しかしながら、県内集客が過半数であり、近隣県を含めると7割以上が足元からの集客となっている点で他県の傾向と変わらない。
県下は首都圏等から広域交通網が整備されているが、こうした農業系施設は前記のような傾向から、大都市圏からの集客を志向するより、足元の市場の満足度を高め、リピート客を確保できるような工夫を行いつつ、地場の農業との連携方策を高めることが求められている。
(カ) 観光牧場・(観光乗馬牧場含む)
峡北圏ではその立地数が目立った観光牧場であるが、県下全体でみるとさほどの分布はない。峡北圏は国体を契機に整備された県営の馬術競技場が核に民間の乗馬牧場が集まり、また従来から酪農・畜産地域であったことから、観光牧場が多く立地している。したがって、こうした背景を持たない他圏域では観光牧場は根づいていない。