(2) NPO(地域活動型)と自治会・町内会との関係
ア NPO(地域活動型)と自治会、町内会等の地縁組織との比較
NPO(地域活動型)とは別に、地域における活動を行っている既存の組織としては、自治会、町内会といった既存の地縁組織が挙げられるが、両者の性格は下記のとおり、異なっている面が多い。
イ NPO(地域活動型)と自治会・町内会との関わり
自治会・町内会活動への参加者は、交通安全、清掃等の地域の基本的な課題を、概して義務意識が先行する形で粛々と遂行するというパターンが多いのに対して、NPO(地域活動型)への参加者は、これらの自治会・町内会等の活動では満たされず、それらの活動よりもやりがいのあると自ら思う課題に的を絞って創造的・先進的に地域活動をしようという人が多いと考えられる。
[自治会活動を敬遠してNPO活動を行うケース]
奈良県奈良市のNPO「地域市民ネットワーク」は、地域社会の中で子供を育てる様々な活動を行っているが、自治会・子供会等の従来の地域活動が不十分であり、地域の子供のためになる新たな活動をしたいと考えたのが活動のきっかけとなっている。
このように、両者はメンタリティが異なることから、両者の間で摩擦が生じることがある。たとえば、自治会が毎日清掃を行っている公園で、NPOがイベントを開催して騒音・ゴミが生じたといった場合、対立関係に発展することがあり得る。