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生活習慣病との関わりから、内臓脂肪型肥満の早期発見はとても重要です。それでは、内臓脂肪型肥満であるか、皮下脂肪型肥満であるかは、どのようにして見分ければ良いのでしょうか?正確に診断するのにはCTなどの画像診断が良いでしょう(図5)。

 

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図5 肥満タイプによる脂肪のつぎ方の違い

CT法による腹部断層写真で示されている。

各写真とも上部のくぼみがへそであり、白い部分が脂肪である。

(広瀬、2000を改変)

 

しかしこの方法は簡便とは言えません。そこで、日常的に誰にでもでき、ある程度の目安をつけられる方法を紹介しましょう。内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満は外見的にまったく区別がつかないというよりは、ある特徴的な体型をしていることが多いのです。内臓脂肪型肥満はどちらかというと上半身が太いので、リンゴ型肥満と呼ばれています。

一方、皮下脂肪型肥満はどちらかというと下半身が太いので、洋ナシ型肥満と呼ばれているのです。この場合、ウエスト/ヒップ比がひとつの目安になります。ウエストはへその高さでの腹部周囲、ヒップは臀部周囲の最も太い部分を計ります。この値が男性ならば0.9以上、女性ならば0.8以上であれば内臓脂肪がついていると言えるでしょう。

 

 

 

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