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中央で訓練して地方に送り込むということで、北京に訓練センターを建ててはどうかと思っている。紀燕さんにも同意を得て私の病院の中に設置したい。地方で教える指導員の育成のためには資金の問題がたちはだかる。日本と違って喉摘者に対する認識、社会背景が違うので日本のように寄付を集めるのは難しい。都市の大きさにくらべて寄付の少なさは顕著である。中国全土の喉摘者のために実行したい。

今までAFLAから北京にだけ来て貰っていたが新京や他の都市に来て貰うように、新しいプランに取りかかりたい。北京以外の都市にも200〜300人いるので、その教育をしたい。今年度のAFLAの中国派遣は7月に2週間という有り難い計画ですが、北京で2週間というのは一寸きつい、1週間でいかがですか?各地方から集まるので2週間は難しい。

 

*台湾

(徐茂銘委員);台湾喉摘者協会は1986年創立。会員1,154名で実際の活動はその半分、台北Taipei、台中Taichung、高雄Kaoshiungの3拠点で訓練。特徴は拠点の近くの人が指導する。指導者は銀鈴会で教育された者である。

「喉摘者のリハビリ」という本を出版して、銀鈴会にも寄贈した。

目的は他人とのコミュニケーションスキルをつけることに置いている。現状は食道発声24%、ニュープロ1%、ブロムシンガー4%、タピア6%、EL4%、筆記60%である。

もっと、指導員の方に台湾に来て欲しい。そうでないと食道発声が衰退してなくなってしまう。首相交代し新首相のほうが障害者への理解が深いと思われ、近い将来台湾喉摘者協会が発展するのではないかと期待してる。

 

*韓国

(洪元杓委員);韓国喉摘者連盟は1978年創立。1999年末で会員登録数1,288名、物故者204名、新入会員168名。

食道発声教室は9つあり、ソウルに4つ、地方に5つ釜山Pusan、大邱Taegu、大田Taejun、全州Chunju、光州Kwangjuとある。

ELに対する韓国政府の補助金が今まで20%だったものが2000年から70%に引き上げられた。

延世医療センターで開発されたニュータイプのEL「Evada」が発売された。またた同センターでは、高価なアメリカの「ウルトラボイス」の安価版を2年の目途で開発する。

 

*香港

(ウエイ委員);香港ニューボイスクラブは1984年の創立。会員数1,130名で活躍しているのは約450名。1999年の研修会は239回、そのうち95回が食道発声研修。毎回22人以上が参加。喉摘者に対する病院訪問は延べ350回におよんだ。

銀鈴会を見習いAFLAの精神で、過去7年間、年1回中国本土へ教えにいくということをやってきた。今年は趣を変えて、広東省の大きな町へ行って4日間の研修コースを開く予定です。勿論指導員を連れて、観光ではない。準備を要することで、実際やってみて銀鈴会やAFLAの苦労が分かった。

次回に香港に来る時は、指導員を指導する即ち指導員としての強化に主眼を置いてほしい。単に指導技術だけでなく、指導上の精神的な心の持ち方などまで教育してほしい。銀鈴会のサポートに期待します。

 

 

 

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