第1章 海の総合的活用に関する実態アンケート調査
アンケート結果の概要
本アンケートは、漁業と海洋レクリエーションなどのトラブル防止と海の総合的活用のための基礎的データを得るためのものであり、調査事業名は「海・沿岸域の総合的活用のための人づくりと組織づくり」である。
今後、漁業と海洋レクリエーションの共生やトラブル回避のためには、トラブルの実態という後ろ向きなことよりも、漁業関係者側から、海洋レクリエーション関係者に対して主体性を持ち、より積極的なアプローチをする前向きなことが大切で、そのことにより、相互理解が深まり、結果トラブル防止につながる。さらにトラブル防止には、海洋レクリエーションや漁業を上手に活用することにより、関係者の収益や地域振興につながることが重要であると思われた。いわゆる騒音やゴミを落とすだけでは、地域住民を含めた全てのひと達から反発を受けるのも致し方ないことであり、それでは一歩も前進しない。
そのため本調査においては、トラブルに関する項目は2、3の質問に限定し、現在漁業関係者ないしは市町村の産業課(水産課・観光課)などで行なわれている各種海洋イベント、海洋レクリエーション或いはブルーツーリズム(マリンツーリズム)についてより詳細な調査とした。
これまではこうした前向きな事業について、全国的な調査がなされたことは余りなかったと思われる。そのためか、記述箇所が多いアンケート内容であったが、回答を寄せて下さった記述者の方々全ての人が、誠に熱意あるご回答と、将来に対して大変示唆に富み興味あるご意見を数多くいただきましたことに関し、厚く御礼を申し上げます。
なおアンケート調査表については第3項(120〜138ページ)に示した。
第1項 アンケートとその結果(漁協版)
問1 あなたの漁協では“海”や“漁業”を活用したイベントやツアーを実施していますか。
1] 実施している 226
2] 実施に向け計画中。 19
3] 以前はやっていたが、現在は実施していない。 61
4] これまで実施したことはない。 321
問2 「実施している」、「計画中」と答えられた場合は、具体的にどのような内容ですか。
問3 実施している事業の内容について教えて下さい。
(この項の回答のみは、重複もあるため漁協と市町村をあわせて記述することとした。)