3] 居住者の視点から
まちづくりの担い手としての誇り
文化性豊かな都市生活の支え、安心して暮らす環境の持続
(4) 京町家再生プランの実践
<基本コンセプト>
人と(京町家の既存居住者等約9千人、京町家の新規居住者等約6千人=都心部居住者等の約6分の1)
建物の再生による(京町家の改修=都心部面積の約4分の1)
都心の再生(元気で多様な人材による「産業・コミュニティ・生活文化・町並み」)
具体的な事業として以下のものに取り組んでいる。
○京町家流通ネットワークの形成
新事業創出(ベンチャー、SOHO)、地域まちづくり、商店街活性化、歩いて暮らせるまちづくりとの連携
○京町家改修ネットワークの形成
大工、建築士等のネットワーク化 相談体制の構築
○京町家基金の設立
京町家居住者、企業、市民とのパートナーシップ、国内外への呼びかけ
○都市計画、建築基準についての京都独自の基準制定(条例化)
防火性能の評価など
5 袋路の再生
(1) 京都の袋路
京都には、「袋路」とよばれる通り抜けのできない路地が数多く見られる。都心4区(上京区、中京区、東山区、下京区)だけでも、約3,000カ所にものぼる袋路があり、そこには約1万5千戸もの住宅等が存在すると推定されている。
また、袋路は、自動車等の通行による危険が少なく、子供たちの遊び場や高齢者の憩いの場となるばかりでなく、外部からの通り抜けがないというような防犯上の利点もあって、生活感と安心感のある場所になっている。