特に年金生活者などについては9万円の家賃は負担できないとの声もあがっていた。こうした課題は「修復型のまちづくり」といえる西口エリアの再開発では、必ず解決しなくてはならない課題であったといえよう。
(2) 川崎訳西口における定住問題
図9は、JR川崎駅西口地域における人口の推移を示したものである。各地区の人口はマンション建設などの影響を大きく受けるため、大きな増加を示している町も見られるが、総じて横這い又は減少傾向にあるといえる。特に公営住宅が多くを占める大宮町においては、人口が減少傾向にあり、住宅更新事業の都市計画決定がなされた平成2年以降は減少傾向に転じている。人口については、建替が終了すれば増加するものと考えられるが、西口地区の定住問題と公的住宅等の建替えが重要な関連性を持っていることが伺われる。