調査の概要
1 調査対象:日本に事業所を置く外資系企業(外資比率50%以上)2,692社
2 項目別毎に都市を比較し、優れている都市に1点、劣っている都市に−1点を与えて集計し、いくつかの項目を6つのカテゴリー別にまとめ、都市間で比較した。
(2) 環境負荷の低減
地球温暖化などの環境問題は、人類が21世紀に解決すべき第一の課題である。都市は、人の活動が最も集積した場所であるとともに、21世紀には世界の半数以上が都市を中心に活動することから、都市をより環境負荷の低い構造にしていくことが必要である。
地球温暖化をもたらす二酸化炭素の排出量は、近年増加傾向にあり、特に運輸部門での増加が著しい。他方、都市の人口密度と通勤手段、自動車輸送からのC02排出量の関係から、スプロール化した都市では、低密度で大量かつ長距離の交通需要が発生し、自動車使用に伴うC02排出量の増大が生じる(図表8、9)。
自動車使用を抑制するためには、公共交通機関そのものの整備に加えて、その利用を促す計画的な都市の形成、例えば、職場、店舗及び地域サービスと居住地域をなるべく近接させ、また、駅を中心とした地域に必要な機能を集積させるような、高密度でコンパクトな都市をつくることが必要である。