4-5 作業別・項目別ヒヤリ・ハット経験
甲板部の3作業及び機関部の機関室内作業を実施したときに、設問の中で記載した不安全行為が原因となって、ヒヤリ・ハットを経験をした回答者の比率を示したのが資料3(24頁参照)であり、当資料を集約したのが次頁の表4-2である。
1) 船長と1等航海士が各項目ともにほぼ同比率で、甲板長が若干高いとしても3職に大差がない。一方、機関長と1等機関士の比率には、項目によって大きな差があり、また、職歴の長さに加えて監督指導の職責を反映しているためか、機関長が総じて1等機関士の比率を上回っている。
2) 甲板部の3作業に比べて、機関部の機関室内作業では、機関長及び1等機関士ともに、各項目でヒヤリ・ハットを経験した比率が10〜30%高い。
3) 「つま先立つ程度の高さの場合、手近にある物の上に乗って作業した。」が、全職を通じて20〜30%と高い。ヒヤリ・ハットの実例調査でも、特にビール・ケースの事例が多く提起されている。
4) 「簡単な作業のため、安全保護具をつけなかった。」によるヒヤリ・ハットの経験が各職とも20%以上(機関長は42%、1等機関士は52%)である。
5) タンク等の貨物倉のクリーニング作業時に、「作業が始まった後、器具・照明・資材が不足していた。」(危険な倉内のステップ等の昇降も多くなる)によるヒヤリ・ハットの経験が少なくない。