ウダヤナ大学・Human Ecology Research Group (HESG)
面会者:Prof. Adnyana Manuaba, Chairman, HESG
Prof. Nyoman Adiputra, Director, Institute of Research, Udayana Univ.
日時:2000年10月17日
場所:デンパサール・ウダヤナ大学医学部
担当者:名取、三木、Ari Tamat
HESGについて
HESG(Human Ecology Research Group)はウダヤナ大学が中心となる研究会。1980年後半に設立された以降バリ島の観光問題と開発問題に関して研究し、州政府などへ様々な提案を行ってきた。国内外の研究機関や大学と共同でも活動を行う。研究会の運営資金はスポンサーや寄付から収集する。
バリ島における観光の課題(HESG,1989)
1. 限られた資源(土地・水)に対する開発圧力・需要(毎年農地1300ha.が転用)
2. 自然環境への負担(交通に伴う大気汚染・水汚染など)
3. 収入の格差
4. 社会的・文化的基盤の損失
5. 管理・調整能力の低さ
6. 地域開発資金の少なさ
その根本となる基本的な問題
1. 総合的な計画がない
2. 法律・条例の実施力が低い
HESGのワークショップ
99年9月からは、SHIP(Systemic, Holistic, Interdisciplinary, Participatory)という活動理念をもって、今まで9回のワークショップを開いた。ワークショップには、研究会員の他に、専門家、行政、民間事業者、NGO、伝統組織、そして一般市民が招待され、合わせて毎回約200人が参加し、交流する。
ワークショップの目的
1. 各分野のアクションプラン(対策案)の作成
2. 相互理解・教育
3. 参加者へ政策を作る権限を付与する(empowerment)
今後のバリ島における観光政策の課題
1. トップダウン型の開発からボトムアップの開発へ
2. 地方分権の適用
3. 地域伝統組織(Desa Adat)の活用