日本財団 図書館


・現在ビナウィサタ財団は、インドネシア国ホテル・レストラン協会(PHRI)の協力を受けながら、行政村の指導により、ウブドゥの12のバンジャールとウブドゥ村の青年団が運営している。尚、創始者Tjokorda Raka Kertiyasa氏は、ウブドウの村委員会(LKMD)の会長とPHRIギアニャル県部会の会長を勤めている。財団は村とこの二つの団体と密接に協力しているため、その影響力は行政の部局と同じぐらい大きく、事実上ウブドゥ村の「観光局」の機能を持つ。

 

図 ビナウィサタ財団とその他組織の関係図

039-1.gif

 

・財団の財源は主に、ウブドゥの観光事業者からの寄付金と事業部門(印刷店・レンタルカー・ツアーの実施)からの収益であるが、州政府が毎年実施する、各種項目を評価する「村コンテスト」の賞金と、外部の組織からの援助金も財団に入る。

・財団の基本理念はヒンズー教の教え「トリ・ヒタ・カラナ」(幸せの三つの元)であり、その内容と応用は下記の通りである。

1] 人間と自然の調和→環境保護、村の緑化を行う

2] 人間同士の調和→住民の協議・協力を推進する

3] 人間と神の調和→文化・宗教行事を組織する

 

■観光財団による観光地づくりの取り組み

1. 資源の持続性の確保

・財団は、村の外から進出してくる観光事業者による開発が進んできた中で、ウブドゥの文化保護を推進している。芸術と文化の発展を推進し、各バンジャールの芸能団などをマネジメントしている。

・芸術・文化交流の促進

海外からの舞踊団・劇団などとの交流の実施、情報の提供、ウブドゥを訪問するスタディグループヘの地元専門家の紹介など、国際交流の促進を行う。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION