2. 来訪者満足度の持続性の確保
・財団は、ウブドゥ初の観光案内所を運営している。この事務所を拠点として、バンジャールと協力しウブドゥ全体の伝統行事・芸能イベントを企画し、そのマーケティングを行う。観光客の快適度を意識し、街の安全管理にも役割する。
・観光情報の提供・観光案内所の運営
ウブドゥのメインストリート沿い、村役場の隣に位置する小さな観光案内所は、村の青年会よりスタッフが派遣されている。総合的な観光案内を提供するほか、伝統舞踊や祭事のスケジュール案内と予約も無料で行っている。ウブドゥ地域の詳しい観光マップとガイドブックも販売している。
・バリ舞踊パフォーマンスの企画
村の5つの舞踊団(スカ)による、毎晩行われるパフォーマンスを全体として企画・運営する。
・路上の安全管理
村青年団は財団の管理のもとに警備員を派遣し、中心地での安全管理を行うと同時に、迷惑な路上売物屋を排除したり、駐車管理を行う。
3. 定住環境の持続性の確保
・以上に述べた交通・安全管理への関与とともに、財団は生活環境の管理にも役割する。州政府実施の「村コンテスト」では行政村と協力し、緑化と清掃の項目で上位に入ることも多い。
・緑化運動
行政村とLKMDと協力し、村の緑化運動を村の人々に呼びかけ、実行を指導する。
・ごみの収集
ビナウィサタは、村から発生するごみ(一日約25m3)の40%を収集し、処理している。
・ウブドゥ村では、急速な開発に対して伝統的な環境管理制度がうまく適応されていないため、街が無計画に成長してきた。一方、地域の観光資源を一体的に経営し、マーケティングを行うため、ウブドゥの慣習村は早くから観光協会を結成したという組織づくりを始めたことは評価できる。