3] 持続的な観光地づくりの取り組み
■バンジャールの青年組織によるまちづくりの推進
・バンジャールの青年組織が中心となって、観光によるまちづくりを推進した。青年組織は、土産物の販売を州に働きかけ、認めさせるなど、まちづくりのけん引役となった。
・こうした中で、観光運営のための財団が組織され、地域の運営主体が確立されてきた。
■歴史的街並みの保全(資源の持続性の確保)
・Penglipuranで、バンジャールの取り決め等によって、歴史的な街並みがよく保存されている。
■観光の利益を地域に還元するしくみ(持続性を確保するための仕組みの存在)
・Penglipuranでは、観光振興を地域全体で推進する場合のべースとなる、観光の収入を地域に配分するためのルールが定められている。入村料は大きくは、60%が地区政府、40%が地元に配分される。Penglipuran伝統村では、入村料の地元分40%について、配分に関するローカルルールを策定し、村に20%、徴収者に15%、青年組織に5%を配分することとした。
・1997年から、地元住民が土産物を売ることができるようになり、これによって、観光振興を自らの問題として考えるインセンティブが形成されている。
4] 観光村の形成による効果
・観光村と制定されて以来、観光客数は増加しつづけており、1997年には観光客数は約1.5万人に達し、村はこれまでに600万ルピアの現金を手にしている。
・その結果、様々な村の整備事業の費用に当てることができるようになり、村の負担が軽減されているだけでなく、地元の人々によって立ち上げられた様々なビジネスが運営されている。