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奨励賞入選論文(要約)

見学から験学ヘ

―技術体験型観光の現状と課題―

 

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岡本直樹・柳辰太郎

 

要約

近年、日本の観光地において多様化する旅行ニーズに応えるべく従来の観光資源の再評価、地域特性を活かした観光資源の発見、来訪者との交流機会の創出への取組みが盛んに行われるようになってきているが、依然として全員が同体験をする事を目的としたものが多く個性を欠いている。そうしたなかで、技術体験型観光はそのニーズに応える可能性を持っているといえるのではなかろうか。

研究趣旨―本論文では地場産業を観光資源と捉え地域住民と交流を促すために作業場を開放していく手法を石川県金沢市の伝統工芸と観光の関係に着目し、現状と展望について考察する。

調査方法と対気―金沢市作成のパンフレット「伝統工芸・技めぐり」に掲載されている、市街地内にある28の工房に対しアンケートと聞き取り調査を行い、それと併せて金沢観光の現状把握とガイドブック・パンフレットの情報量調査を行った上で、体験・見学の現状と課題を報告。

アンケート調査結果から―見学・体験のソフト、見学者の特徴、見学・体験の開始時期ときっかけ、効果と期待〜工房の見学・体験の受入に寄せる期待などについて検討をした結果、見学・体験を7つの類型に分類を試みた。

 

見学・体験形態の分類

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(1) 順路型、一般に良く見られる見学形態で大規模工場、などで行われる見学形態。

(2) 作業進行型、小さな工房、職人の店で見学をする場合に多い。

(3) 現場対応型、工場内を案内者とまわり解説は現場担当者が行う形態。

(4) 創作体験型、デザインに反映される工程を抽出して自由に創作ができる体験。

(5) 疑似体験型、材料費を抑え、事故を防止するために疑似的な材料・技術を使う体験。

(6) 業務体験型、工場で行われる一日の作業のなかから抽出し体験できるよう開放したもの。

(7) 製品体験型、実際に商品や製品を試しに使ってみることができる体験方式。

 

 

 

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