5.4 通航船舶の概略通航経路
大王埼付近の海域を航行する船舶は、航跡状況からみておよそ以下のような経路が考えられる。図5.42および図5.43に大王埼沖における概略航行経路を示す。
(1) 伊勢湾方面を結ぶ経路
1] 布施田水道を利用する経路
おもに小型内航船(500GT未満)が利用する経路で鳥羽方面に向かうものが多い。
2] 大王埼と自主分離通航帯間の水域を利用する経路
小型内航船から10,000GT未満の大型船までの南北航船が利用する経路。
3] 自主分離通航帯を利用する経路
比較的大型の船舶が利用する経路で、北航船では10,000GT以上、南航船では3,000GT以上の船舶が利用する。ただし、南航レーンでは3,000〜10,000GT未満の北航船の航行も見られる。
4] 自主分離通航帯より沖側(東側)の水域を利用する経路
船舶交通が輻輳する大王埼と自主分離通航帯間の水域や自主分離通航帯の水域を避けて、比較的交通量の少ない沖側の水域を利用する経路で、3,000GT以上の南北航船の利用が見られ、とくに10,000GT以上からの利用が多い。