資料:「65歳以上の介護保険料の徴収通知と苦情」
介護保険制度で、保険料徴収が半年間凍結されていた65歳以上(1号被保険者)に、市町村が10月から徴収する保険料額の通知が始まるとともに、窓口に問い合わせや苦情が殺到している。「介護サービスを受けていないのに、なぜ保険料を支払わなければならないのか」「この通知はなにか」など制度自体を理解していない内容も多く、次の報道にみられるように市町村の窓口担当はその対応に追われた。
・福岡県介護保険広域連合(72市町村参加)では、8月3日、約23万人へ保険料納入通知書を発送、参加市町村を含め、翌4日から相次ぎ、8日までに約2,700件に達し、その後も1日500件近い電話がある。多くは介護保険の仕組みへの質問、残りは苦情。保険料の積算根拠や「払えない」などと訴える人もいる。
・神戸市では、8月7〜10日に対象者約25万人に保険料通知を郵送したところ、その直後から介護保険相談のテレホンセンターに電話が殺到、同25日までに前月の4倍に当たる1,455件にのぼった。
・約44万人に通知した大阪市の各区役所にも、苦情や問い合わせが殺到。住之江区役所では2週間に、来所が約600件、電話が約530件にも。このため急きょ保険料徴収を知らせるポスターを作製するとともに、11月をめどに介護保険の「手引き」を約110万所帯に全戸配布することを決めた。(以上「毎日新聞」8/13及び9/6)より)
・東京杉並区では、8月30日、区内の65歳以上の約8万5千人に通知書を発送。介護保険課に臨時窓口を設けたが、翌日890件、2日目には1,159件の電話が殺到。6日間で電話は約3,200件にのぼり、窓口を訪れた人も200人を超える。ほかの自治体でも事情は同じで、横浜市では、問い合わせや苦情が1週間で計12,000件に達した。前橋市も約4万人に納付通知書を送付したが、「サービスを使っていないのに、なぜ払わされるのか」など電話が3日間で350件にのぼった。足立区では通知書を送るにあたり、介護保険制度の説明会を始めた。既に計25カ所で開催し、今月いっぱい続ける。千葉県柏市では電話での説明で納得してくれない約20人の自宅を職員が訪問、説得に当たっている。(「読売新聞」9/6より)
次表は、福岡市における保険料納付通知書の送付前後における介護保険に関し寄せられた問い合わせや苦情等の状況に関する統計である。これからもみられるように、「この通知書は何なのか」また「サービスを受けていないが、保険料をとるのか」という問い合わせに併せ、介護保険制度全般に関する問い合わせが増加している。
この統計に見られるように、老齢者に理解を得やすい分かりやすい周知や広報が求められていると言える。