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(2) サービスの種類別の苦情等状況

介護保険における「サービスの提供(含む保険給付)」について、サービスの種類別の苦情等の状況の分析が行われている。

次表にみられるように、苦情件数の上位サービスは、東京都の場合、第1位は「訪問介護」の771件(33.5%)、次いで「居宅介護支援」の539件(23.4%)、「通所介護」の165件(7.2%)の順になっているが、この上位3種類のサービスの苦情等件数は1,475件で、全体の64.1%を占めている。また、これらに次いで第4位は「介護老人福祉施設」の152件(6.6%)、次いで「短期入所生活介護」の127件(5.5%)、「介護老人保健施設」の106件(4.6%)、「介護療養型医療施設」の84件(3.6%)の順になっている。これらはいずれも施設サービスや施設機能を活用した居宅のサービスであるが、この4種類のサービスの苦情等件数は469件で、全体の20.3%を占めている。

これらの状況については、大阪府の場合も同様なことが言える。

若干順位等は異なるものの「居宅介護支援」の241件(21.7%)に次いで「訪問介護」の203件(18.3%)、「通所介護」の120件(10.8%)となっており、これら上位3種類のサービス苦情件数は、全体の50.8%を占めている。また、第4位は「介護老人保健施設」の84件(7.6%)、「介護老人福祉施設」の79件(7.1%)、「介護療養型医療施設」の78件(7.0%)、「短期入所生活介護」の65件(5.9%)の順となっており、これら4種類のサービスの苦情等件数は306件で、全体の27.6%を占めている。

以上、東京都及び大阪府の場合にみられるように、介護保険におけるサービスの苦情等の「ワースト7」が、いずれも同じ分野にかかるものであり、かつ全体の約8割(東京都84.4%、大阪府78.4%)を占めている。なお、施設サービスに関する苦情の占めるウエイトは、大阪府の場合、東京都に比して高いものとなっている。

 

 

 

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