(2) オンブズパーソン制度の概要
ア. 目的および設置
広域連合は、介護保険という新たな制度に対する地域住民からの苦情、疑問等が数多く寄せられることを予測し、平成11年10月1日、空知中部広域連合オンブズパーソン(以下「オンブズパーソン」という。)を設置した。これは、前述した総合条例の施行以前に行われたもので、総合条例にさきがけて、「空知中部広域連合オンブズパーソン設置に関する条例」を平成11年10月1日から施行している。このことは介護認定の審査にあわせてオンブズパーソン制度を発足させたものであり、オンブズパーソンの対象事項も要介護認定にしぼって先行させている。
現在では、オンブズパーソンに関しては、総合条例の第5章(第21条〜36条)に定められており、施行に関しては「空知中部広域連合オンブズパーソンの施行に関する規則」(以下「規則」という。)に詳しく定められている。
目的・設置等について、総合条例は、広域連合が行う介護保険に関する住民の苦情を簡易迅速に処理し、住民の権利利益を擁護するために、広域連合長は付属機関として空知中部広域連合オンブズパーソンを置くと規定している(第21条)。
なお、総合条例の施行によって従来の「オンブズパーソン設置に関する条例」は廃止されている。
イ. 地位及び組織
オンブズパーソンの定数は6名以内で、人格が高潔で、行政に優れた識見を有する者のうちから、広域連合長が委嘱するとしている(条例第22条)。任期は3年で、再任を妨げない(同条2項)。平成11年10月1日に委嘱されたオンブズパーソンは3名で、各担当区分(奈井江町・浦臼町担当、歌志内市・上砂川町担当、新十津川町・雨竜町担当)毎の町のうちから各1名ずつ選出された。またオンブズパーソンには、職務の遂行を補佐するため、苦情調査員を置くことが許されており、この苦情調査員は、行政に関し優れた識見を有する者のうちから、広域連合長が任命する(総合条例第35条)。
オンブズパーソン制度における苦情受付の流れは図に示す通りである。苦情受付の機関は、広域連合事務局内に設置されたオンブズパーソン事務局と、各市町村の介護保険担当部局である。また、各市町ごと毎月1回定期的にオンブズパーソン相談日を設定し、利用者の相談・苦情処理にあたっている。また、平成13年1月からは、専用の電話を設置したり、オンブズパーソンが直接施設などに出向いて、相談に応じる機会を設けて、制度の強化を図っている。
各市町村で受け付けた苦情は、その処理につき住民からオンブズパーソンに直接申立ての希望があるときは、審査対象になるか否かの判断をその場で行わず全て受け付け、オンブズパーソン事務局に苦情申立書を送付する。さらに、介護保険に対する苦情が各市町村に対して行われ、処理困難であると判断された場合にも、オンブズパーソンヘ申立てるという流れになっている(図II3-(2)参照)。