次に参加しない理由をみてみると、「時間の都合がつかないから」(73.9%)「会場などの場所が遠くて不便だから」(65.2%)が高率を占めていた。このような条件的問題を改善するためには、研修の回数を増やし、もっと身近な地域ごとに会場を設定する必要がある。
また、「里親どうしの人間関係がわずらわしいから」(26.1%)、「参加してもあまり意味がないから」といった理由もみられた。これらの理由の要因として、研修内容とその運営自体に問題があると考える。
研修内容に関しては、養育家庭に委託されている子どもの年齢は非常に幅広く、また個別に抱える問題も多様である。そのため受託している子どもの発達段階により、養育家庭の研修に求めるニーズは異なってくる。養育家庭の中には、個人的な努力で養育上の問題を解決すべく熱心に勉強ているケースもあることから、現状では個々の養育家庭のニーズに対応できるだけの細かいプログラムが十分に用意されていないため、養育家庭の参加意欲をなくしているといえる。
次に、運営のあり方について改善点を二点挙げる。