アメリカではそのリスクを補うためのキャンプをして、兄弟が同じ時を過ごし、その交流を通して兄弟の絆を深める努力をしています。また先生は兄弟が共に生活できない事によるリスクの大きさを証明して、兄弟はいつでもどんな時でも共に暮せるような制度を確立しようと努力しています。
私は兄弟といえば里親家庭での妹や弟の事しか思い浮かびませんが、この妹や弟と別れる事は想像できません。一緒に育った実の兄弟が、離れ離れになることはもっと辛い事だと思いました。日本でも兄弟は一緒に暮らせるように、制度化される事を望んでいます。
(2) 日本の里親制度
青山学院大学教授であり、自ら里親である庄司順一先生が、日本の里親の現状と今後の課題について、英語で講演されました。
この分科会に参加した他の国の人達は、日本は先進国との印象が強いようで、里親制度も広く知られていると思っていたらしいのですが、里親制度そのものが一般的に知られていないという事実に驚いたようです。それで質問が相継ぎ、日本の里親制度の在り方に興味が集中しました。