それから2年程過ぎた平成4年3月、児童相談所から連絡をいただき乳児院へ面会に行くことになり、当日主人がどうしても仕事を休めなくて、私の実姉と2人で乳児院へ行ったのを昨日の事の様に思い出します。婦長さんに子供達が7〜8人遊んでいる室に案内されて私が、「こんにちは」と声をかけるとキョトンとした顔で私を見たのが息子でした。そして姉と2人顔を見合せたのです。あまりにも主人に似ていたから、何か因縁みたいな物を感じ姉と「不思議な事ってあるわね」と話しながら帰ったのを覚えています。それから、私の乳児院通いが始まります。当時私は、会社勤をしておりましたので、毎日面会に行くことが出来ませんでした。週に2〜3日と土・日曜日です。2歳の息子はおとなしくて、人見しりをする子供だったので面会に何度行っても手を後に廻して、口をへの字にして後ずさりする子供でした。主人を見ると泣き出す事しばしば…(乳児院では男の人と接する機会が少ないので)それもしかたがないと諦めどうしたものかと悩みました。そんな日々が二ヶ月ぐらい続き、私もこの子でいいのだろうか?こんなに嫌がっている子供を預かっても、ただ可愛相なだけなのではないかと色々思った事でした。