多くの方々のおかげで二人共、高校進学を果すことが出来、親子共々感謝感謝でありました。
高校生になり、二人の生活は激変して、Aは寮の厳しい先輩のしごきに耐え、「艱難汝を玉にす。」という祖母の入学の言葉を守っていました。一方Bは、家庭の中で皆の目がB一人に注がれる生活が始まり、これまた窮屈な面もあったかと思われます。しかし甘えられる事もあり、雨の日母親に「学校まで送って。」等と言っては私を苛立たせたものです。
(12) ―離れた生活―
高校生になって離れて生活していても個性は発揮しています。遠く離れてしかも寮の中で生活しているはずなのに何故か友達の情報はAはよく知っていますし、帰省ともなると駅に友達が迎えに来たり、我家は高校生の集会所と化します。言葉も関西なまりになり、序々に影響を受けている様子が伝わってきます。その彼も三年間で忍耐強い男へと成長してくれました。