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以前、Aのために山村留学すら考えていた私達夫婦は、この手塩にかけたAを、家の外へ出しての進学を考えた。下宿をしての通学なら、下宿の人の教育感が最重要となるし、途中通学路の環境も考慮する必要がある。等々考えたあげ句、Aのためには全寮制高校が最適であるとの考えに至った。私はAに話す前に事前調査を開始した。妻もこれには賛成し、休日には二人で、岡山、香川と行って見た。二人共休みを当てていたのでは間に合わず、私一人で広島、兵庫県・京都府等々寮のある学校を府や県の教育委員会に所在地を尋ねることから始めた。次は実際にその学校の近くまで行き、学校周辺の人々の評価やふん囲気等私として出来る限りの調査をした。その調査の結果少しでも「いいかな。」と思った学校には、直接電話をかけお伺いして、先生方の印象や、学校の内容、生徒の様子等を注意深く観察した。そして、卒業後の進路、就職状況等も考慮し○高校はどうかと心に決めた。そしてAを直接○高校へ連れて行き、印象を聞いてみると彼は一度で気に入り、「父さん、僕はこの学校に決めた。ここで勉強して大学に行く。」というのである。

特別にお願いした先生のご指導のおかげでこれまたAも他県の全寮制普通科高校へ入学することが出来た。

 

 

 

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