以前から、孫が出来たらあヽする、こうすると口走っていた事に加え、私の友人に児童相談所に勤務する男性がいた事もこの思いを強くした。そしてこの計画には、妻や両親も大変乗り気であった。両親は、一日も早く里子を迎えるよう催促さえする有様である。
―妻として―
結婚して一年半、流産をした。待ちに待った子供であった。それ以来、子供に恵まれる様子もなく、妹の子供を見ると、『あっ、正常に産まれてくれるとこんなになっているのに…』と思う日々。時の流れとともに私はあせり、苛立ち、情なくなり、ときには周囲のなぐさめもかえってつらい日々だった。何年そんな気持ちで過ごして来たでしょう。そんな時、主人が里子について話を持ち出してくれた事は、私にはむしろ遅すぎる位待ち望んでいた事であった。従ってもろ手をあげて賛成した。
(2) 私の両親がやる気十分
里子を迎える事は、その子の一生を左右する重大な事なので、軽々しく始める訳にはゆかない。