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最後にレジャーに出かけるときは、周囲の状況に注意し、船体・機関の点検整備を確実に行っていただくようお願いします。

 

貴方は大丈夫ですか?

Aさんは前からの約束のとおり、会社の同僚4人をのせて、自分のモーターボートでカレーを釣りにでかけた。「今日は風もなく良い天気だし、大漁だぞ」昼過ぎになり、皆のクーラーに魚が沢山はいり、帰路についた。20ノットの船あしでホンの1時間の航程なのでAさんがそのまま操船することにした。

海上も凪で、日曜日のせいか行き交う船も少なく、気楽な航海だった。船内では缶ビールがあけられ、話がはずんでいた。

Aさんもつい後ろ向きになり、話に加わっていたとき、「おい前をみろ!」と突然大声で言われ、ハッとおもって前を見ると目の前に防波堤が迫っていた。慌てて面舵一杯としたが、近くに設置してあったカキ筏にドンと乗揚げてしまった。

【教訓】海上では、どんな場合でも見張りをしっかりしましょう。見張りは安全航海をするための基本です。船長は常に船と同乗者の安全を守ることが第一です。

 

別表 プレジャーボート等の要救助海難発生状況の前年との比較

1 用途別発生状況

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2 海難種類別発生状況

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(参考) 海難種類の「その他」は、荒天難航・漂流・燃料欠乏等である。

 

3 月別発生状況

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広い海からは歩いて帰られません

出航前点検、帰港後点検はオーナーのマナー。

最低1年に1回の『定期整備』は、安全の心得。

●陸では、万一のトラブルがあっても、助けを呼んだり、ガソリンスタンドで応急処置をすることができます。でも、海上では簡単ではありません。

●出航前・帰港後、燃料やオイル、バッテリーなどの基本的な点検は、ボートオーナーの常識です。さらに慎重を期すために、専門業者の手で最低1年に1回の『定期整備』を受けておくことが、快適に安心して海を楽しむ大切なポイントです。

 

 

 

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