図5.16に示すx方向、y方向係留力は十分に小さな値であり、これに風、潮流による定常力が加わっても成立性は十分にある。係留ばね剛性が強い場合には、図5.17に示すように長周期域でSway、Yawが大きくなる傾向があり、あまり強い係留ばねにするのは得策ではない。
先に図5.9で示した杭式係留の場合と比較しても、ヨーク・ばね係留方式の方の係留力が小さい。ヨーク・ばね係留方式はこの程度のサイズの浮体にとって、かなり有望な係留方式と言える。潮位差を吸収するためにヨークの長さを十分に取る必要があること、回転自由にする機構の工夫など検討すべきことは多いが、現状技術の延長上で解決できると考えられる。