日本財団 図書館


3) 係留条件

基本とする係留は杭式係留方式とした。図5.2に示すように浮体の四隅に杭を設置して、それぞれの杭でx、y方向に係留力が作用するように、ローラー型係留フェンダーを配することを想定する。係留点位置はデッキ面高さとした。フェンダーには図5.3に示す反力特性の耐力カタログ値350kNのものを使用した。

 

036-1.gif

図5.2 杭式係留モデル

 

036-2.gif

図5.3 ローラー型フェンダーの反力特性

 

5.2.3 波浪外力に関する浮体軽量化の効果

(1) 波強制力

図5.4-1、5.4-2にそれぞれ水深10m及び3mの場合の水平面内運動(Surge、Sway、Yaw)の規則波中の波強制力を示す。それぞれの運動モードに対して、最も顕著に結果が現れる波方向を代表方向として選んだ。軽量化された浮体ではSurge、Sway、Yawの波強制力が確実に小さくなっていることが分かる。浮体を軽量化することは波強制力を低減する効果があるため、杭式係留のように拘束度が高い係留の場合には、係留力が小さくなる効果をもたらす。

図5.5は水深10mと3mの場合の波強制力比較結果である。図はCaselの浮体のSnrge、Sway、Heaveの波強制力を表している。水深が浅い場合には水平面内運動の波強制力が長周期域で大きくなる傾向がある。

(2) 波漂流力

図5.6-1、5.6-2それぞれ水深10m、3mの場合の自由浮体(無係留状態)の波漂流力を示す。Surge、Sway、Yawの水平面内運動の規則波中波漂流力係数を表している。軽量化された浮体の場合、波漂流力が小さくなる傾向が見られる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION