5. 浮体構造物及び係留装置の理論検討
5.1 超軽量コンクリートを使用した浮桟橋の試設計
超軽量コンクリート(比重約1.4)を使用した浮桟橋の試設計を行った。また、普通コンクリートを使用したものについても試設計を行い、物量等の比較を行った。
5.1.1 設計条件
(1) 構造
RCハイブリッド構造
使用コンクリート:超軽量コンクリート(比重1.4)
普通コンクリート(比重2.3)
(2) 浮桟橋諸元
長さ:35m
幅 :10m
乾舷:1.1m
高さ:(使用コンクリートの比重の違いにより、乾舷が1.1mとなるように決定)
(3) 海象条件
水深:10m
波浪条件:波向 β=90°
波高 H1/3=0.5m
周期 T1/3=4〜6秒
気象状況:風速 V10=10m/sec
風向 β=90°
(4) 波浪、風以外の荷重条件
群衆荷重:5kN/m2
連絡橋反力:100kN
屋根荷重:0.7kN/m2
(5) 適用基準類
港湾の施設の技術上の基準・同解説(日本港湾協会 平成11年4月)
浮体構造技術マニュアル(沿岸開発技術研究センター 平成3年)
コンクリート標準示方書(土木学会 平成8年)
ハイブリッドケーソン設計マニュアル(沿岸開発技術研究センター 平成ll年4月)
道路橋示方書・同解説(日本道路協会 平成8年2月)
なお、超軽量コンクリートを使用した浮体構造物設計に当たっては第4章で述べたように、せん断補強方法(せん断補強筋の算出方法)、ひび割れ幅制御設計手法などの問題があるが、本文では上記基準類に従い、概略試設計を行った。