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1. はじめに

本研究は、耐震性があり、環境への影響が小さいことから、海洋空間の有効利用の観点からその適用範囲の拡大が期待されている「浮体構造物」について、耐食性に優れた新材料と鋼とのハイブリッド構造による軽量化技術を確立し、さらに軽量化により係留力の低減が図れることから、「浮体」のもつ移動性を考慮した係留方法を検討し、浮体構造物の経済性、機能性を向上させることを目的とするものである。

本年度は、新材料の中から超軽量コンクリートを選出し、この浮体構造物への適用性について確認するため、理論的な検討と施工試験を行い、また、係留技術に関しては、幾つかの係留方式の中から、理論的な検討を行い、ヨーク・バネ方式を提案したので報告する。

なお、次年度は、本年度の成果を基に、超軽量コンクリートを用いたコンクリート部材の力学的特性を明らかにし、施工性、耐久性を確認し、その対応を踏まえた設計手法にまで言及する予定であり、また、係留方式については、水槽試験を行い、その性能を検証することとしている。

 

 

 

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