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漁礁

 

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放置された巻き網

イワシ漁に用いた巻き網は、イワシ漁が不振の現在はこのように岸壁に放置されている。こうした巻き網は合成素材で作られており腐ることはないので、次に資源量が増加する時期が来るまでここで休眠することになる。

 

これは魚礁です。平成12年大型新日鉄式鋼製漁礁と書いてあるのが見えます。立方型とあるから立方体の形をしていて、600Nというのは何を意味しているのかわかりません。ナンバー1、ナンバー2というのは、1基目、2基目ということです。これはこのまま海に持っていって、クレーン船でポコッと沈めると、自立式で海底部にペタッとくっついて、波に耐えられるような装置であろうと思います。

私は漁業が専門じゃないので、この漁礁を入れることで魚が増えるのかどうかはわかりません。魚が集まって来るであろうということはほぼ間違いなく言えるんですが、総量が増えるかどうかというのはまた別の話です。

 

清野 これがイワシ船です。2隻の船が並んで操業しますので、ウリ2つの船です。赤いこんもりとしたものがあると思いますが、これはイワシの巻き網です。巻き網を陸に上げてから、草ぼうぼうになるまで時間がたってしまったんですね。これは実に寂しい光景です。1980年代に日本のマイワシの資源量が増加した時に、日本各地の船団は多額の投資をして船を大きくして、網も買って、そして港も整備したんです。しかしその途端にイワシの資源が崩壊して、結局、その船も網も港も無駄になってしまったわけです。この網がまたどこかへ使われることがあるように祈りたいと思います。

 

宇多 確か、年間200万トンぐらいの漁獲だったのが20万トンぐらいに激減したはずです。あの網だって1つ5,000万円ぐらいするはずです。そうした高価な物に雑草が生えるというのは、貴重な財産なのにそうせざるを得なかったわけで、誰かが涙をのんでいる風景だろうと思います。

 

 

 

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