上海へ移動後の会議初日と言うことでもあり、参加者のほぼ全員(170名程度)が出席しており盛会であった。
本委員会メンバーは、F. Stern (Chairman、アメリカ)、H. Raven (Secretary、オランダ)、U. Bulgarelli (イタリア)、L. Gustafsson (スウェーデン)、M. Maksoud (ドイツ)、L. Rojas (スペイン)、L-D Zhou (中国)、鈴木(日本)の計8名である。本委員会としての会合は、ローマ(1997.4)、ポツダム(1997.11)、大阪(1998.5)、アイオワ(1998.8)、マドリッド(1998.11)の計5カ所で開催された。通常、委員会は4回開催されるが4回目のアイオワでの会合は当初の計画にはなく、ワシントンで開かれるONRにほぼ全員が参加する事になったので、急遽開かれたものである。
本会議には、M. Maksoudを除いた7名の委員が出席した。事前打ち合わせは初日から行われ、Chairmanのところにのみ配布されたWritten Discussionを回覧して担当を決め、翌日に回答案をタイプして提出という事になった。会議の事務局にワープロがあるので原稿を書けば清書は可能とのことであったが、実際は台数不足もあり時間的に不可能であった。2回目の打ち合わせでも各担当者が口頭で読み上げるだけで細かい討議にならず、当日の朝手書き原稿の回覧に修正を施し総会に臨むことになった。報告はCommittee ChairmanのFred StemがOHPを用いて行った。
本委員会のタスクは第21回総会のタスクとは異なっている。委員会とACとの間で変更が合意されたもので、内容は、抵抗・流場分野について(1) 実験的研究のレビュー、(2) 不確かさ解析の方法論のレビューと手順の更新、(3) CFD手法の発展と検証データに関するモニター、(4) 新しい手法の必要性の指摘、(5) 文献集の更新の5項目である。報告書の構成は (1) Introductionに続き (2) Resistance and Flow Physics (3) Trend in Experimental Techniques (4) Trend in CFD (5) Uncertainty Analysis for Experim-ental Fluid Dynamics (6) Uncertainty Analysis for CFD (7) Prognosis for Towing-Tank Workであり、タスクは各項に取り込まれている。報告時間不足となったため、結果として、CFDの不確かさ解析については簡単な報告となったのが残念であった。この項は新しく提言する内容でもあり、次回以降の本腰を入れた討議が望まれる。
本報告に対しては、8件のWritten Discussionが寄せられた。内2件は実験的流体力学(EFD)の不確かさ解析について、3件がCFDの現状について、1件がCFDの不確かさ解析について、1件がデータベースについての質問と提案であり、残り2件が技術報告であった。この2件は報告への討論でないとして削られ、司会は最初の2件のみをWritten Discussionとして受け入れ、返答を求めた。司会によりOral Discussionに切り替えられたが、W-Dより省かれた内からCFD関連の3件がそのままO-Dとして会場で読み上げられ、何となくおかしな感じを受けた。

最後に、過去2期にわたる皆様のご協力に感謝しつつ、第23回ITTCのタスクに向けさらなるご協力をお願いし報告といたします。
Propulsion Committee
星野徹二(三菱重工)
本委員会の報告は、SSPAのDr. Brobergの司会の下、会議初日の2番目のセッションとして行われた。会議初日と言うことでもあり、参加者のほぼ全員(150名程度)が出席しており盛会であった。本委員会メンバーは、J. T. Ligtelijn (Chaiman. オランダ)、J. V. Pylkkanen (Secretary、フィンランド)、B. Gindroz (フランス)、S. D. Jessup (アメリカ)、F. Mewis (ドイツ)、A. Poustoshny (ロシア)、G.-Q. Wang (中国)、星野(日本)の計8名でスタートしたが、途中ChairmanであるJ. T. LigtelijinがMARINを退社したため、SecretaryのJ. V. Pylkkanenが新たにChairmanに選出され、代わりにS. D. JessupがSecretaryを務めるという波瀾があった。