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日本において、100頭産まれた中で80頭は盲導犬になるといった安定的な繁殖が可能になれば、さらに盲導犬ユーザー各々に合わせた細かい条件(歩く速さ、大きさ等)の対応も可能になる。

しかし、この問題は、交配と淘汰を繰り返すため、時間と経費が非常にかかる。現在の各盲導犬訓練施設が成功率の高い犬の血統を公開し、盲導犬訓練施設間で交配を行なうという事で近親交配は避けられるが、その血統の特性や個体特性は各盲導犬訓練施設の繁殖担当者でなくてはわからないという状況である。共同の繁殖センターが設立されれば、各盲導犬訓練施設は共同繁殖センターにデータを送って、データの交換ができる。

 

[3]共同繁殖センターの具体像

 

(1)前提条件

1]訓練犬供給のための繁殖犬は原則的にボランティアに飼育を委託し、近隣の盲導犬訓練施設またはセンターが管理する。

2]研究・改良のための繁殖犬は原則的にセンター内飼育とする。

3]出産と生後45日までの飼育は原則的に台雌飼育ボランティアで行い、近隣の盲導犬訓練施設またはセンターの支援職員を配置する。

4]管理頭数は共同繁殖センターが設立された場合の試算による(前述)。

 

(2)施設規模

1]収容頭数20〜30の犬舎

2]5〜7の産室

3]収容頭数10〜15の隔離犬舎

4]フリーラン

5]宿泊設備を整えた事務管理棟

6]医療設備を整えた研究棟

7]輸送車両

8]センター長を含めた管理部門に4名の職員もしくはパート

9]施設調整に1名以上の職員(歩行指導員)1名のパート

10]犬体管理に2名の職員(獣医資格・訓練士)3名以上のパート

11]維持改良に2名の職員(獣医資格・歩行指導員)1名の助手

12]その他(夜間管理者など)

 

 

 

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