これにはエコパーク、ビオトープ、などが重要な役割を果たす。
環境問題は調べれば調べるはど未来が暗くなることが多いが子ども達が未来に希望を持てるような学習とすることが重要である。
知るより感じる
環境学習において“知る”より“感じる”ことが重要であるといわれてる。レイチェル・カールソンはその著書で「知ることは感じることの半分も重要でないと固く信じています。子供たちが出会う事実の一つ一つがやがて、知識や知恵を生み出す種子だとしたら、さまざまな情緒や豊かな感性は、この種子を育む肥沃な土壌です。幼い子どもの時代は、この土壌を耕すときです」と述べている。
環境学習は芸術教育と似たような側面があり、教師の評価にあわない子供にとっては、絵を描くことを嫌いにさせてしまっている。
子供には自然を愛するようになる「原体験や原風景」が必要です。野原で遊ぶ。昆虫を捕まえる。花を育てるなどなど。環境学習は自然と向き合い自然を感じることから始まります。最終的に環境問題は、人間以外の生き物と人間という生き物の共存が大切なテーマです。この体験の場として学校内のビオトープ等が重要な施設と考える。
高校・大学における環境学習
環境学習にとっての最も重要な問題は、こどもの生きる要求に密接に関わった問題として受け止めてもらえるかどうかに尽きると考えています。自然というものをもっと理解してほしい、(自然)科学というのは、そのための非常に強力な知的理論武装になる。自然というものを、体験的に、具体的に、自分の体で、そして最終的にはきちんとした論理として、理解出来るのが高校生・大学生である。日本においてはこのもっとも大切な時期が環境教育空白期となっている。この空白期をなくすための施策と環境学習のプログラムを早急に検討する必要がある。
また、最も重要なのは、この時期の子どもに次世代の子どもに教えることの出来る能力をいかに獲得させるかが、継続的な社会のために重要なことである。
以上のようなことからワーキンググループで、高等学校における環境学習問題点の摘出と、それを解決する具体的な方法を考える、以上の提案をまとめた。
1. 受験重視の教育の中で環境教育が行われていない。小、中学校での環境学習が継続されない。企業は企業の価値観で環境教育を行っている。この空白期にグローバルな教育が必要である。
2. 身近なこと(ゴミ問題、大気汚染など)に関心を持ち、それを学習することが重要である。
3. タイムリーな学習が“知りたい気持ち”を増大させ、学習効果が上げる。
4. 環境問題は理科的な教育のみではなく、問題解決能力、コミュニケーション能力を高めることが大切である。
5. ヒトも環境の一部であり、特別の存在でないことを教える。
6. 開発途上国の環境問題も学習する。
7. 調査、発表形式の学習を取り入れる。
8. “おばあさんの知恵”など、いわゆる老人パワーを取り入れる。
9. 体験的な学習が重要である。
提案者は以上の提案を講義の中に取り入れ、その結果を参加者に後日報告することとした。
またこのグループ討議のための調査の過程で、すでに実業高校の一部で環境学習が重要な問題として認識され、カリキュラムに取り入れられている事例が紹介された。