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解剖学実習を終えて

越知経浩

片岡明久

紙谷順子

小野晃子

 

人の死とは、遺された人間にとって大きな喪失感を抱かせるものです。死後の日々、遺族は目前の遺体や遺骨によって、その死を再認識するのではないでしょうか。しかし、御献体頂くと、御遺体をお預け頂くことになり、それも儘なりません。尊い御意志の下、献体下さった方々と同時に、御遺体をお預け下さった遺族の皆様には心より御礼申し上げます。

献体頂いた方々の体から私達が学び得た事は学問的な知識のみにおいても計り知れません。人体は実に美しく精巧で、真に神秘的でさえあります。しかし、それに劣らず御献体下さった方々が私達に託された思いも又、ひしひしと伝わって来、人体解剖学を終えた今、私達は医学生であるという責任の"実体"を学んだ気が致します。その御厚意にお応えする為にも、将来立派な医学者、或いは医師として社会に貢献すべく努力してゆこうと思います。

御献体下さった方々のご冥福を心よりお祈り申し上げますと共に、御遺族の方々に重ねて御礼申し上げます。

 

 

 

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