そして、「無言の教授」が私達に教えて下さったこと、この実習から得たことは、将来歯科医師となり患者さんに向かうようになっても、一人の人間として常に心に留めておこうと決意した。
最後に、献体という行為を理解し協力していただいた方々、「無言の教授」となり、私達に沢山のことを教えて下さった方々、そしてご遺族の方々、全ての方々に感謝致します。ありがとうございました。
『勇気』に感謝
竹下伸二
「解剖実習は、真面目にやりなさい。医師になってから、解剖をもっと真面目に勉強しておくべきだった、と後悔するから。後から二度三度出来ることではないからな。」
解剖実習が始まる以前に、父や叔父からよく聞かされた言葉です。解剖実習を実際に受ける以前ということもあり、父や叔父の言葉がどれだけ大切か理解していないくせに、ハイ、ハイ、分かった、と決まって私は答えていました。
二年の後期になって、いよいよ解剖実習が始まりました。