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・ヒアリング議事録

 

PSA(シンガポール ターミナルオペレーター)

 

平成11年12月7日

PSA Corporation Limited, Jules Yap (Regional Manager, International Business Division)

PANG Hui Siang (Corporate Communications Officer)

 

1]PSAの民営化(1997年)の目的

民営化は国全体の方針として国の主導で行ったもので、港湾に限ったものではない。

民営化の目的は以下のWAVEの考えでよいと思う。

・国民がPSAの株を所有することによりPSAの富を国民に共有するため(ただし株の上場(プライバタイズ))はまだで現在は100%の株を政府が所有(-ポラタイズ)している

・顧客の要望により柔軟に対応するため

・海外進出をやりやすくするため

2]何が問題で民営化が行われたのか。

特に問題があったわけではなく、国の方針として民営化がなされた。

3]民営化で「地主型港湾」となった理由

国の方針だから。基本的にシンガポールでは土地は民間には売り渡さず国が保有する。これは工場でも同じ(同行した通訳の話では国土の80%は国有地だということ。土地の権利は渡さず長期リースという形で利用させる。リース期間は港湾や工場などでは30年。市民向けの公共住宅では99年)

4]民営化でサービスは良くなったか。

PSAのサービスは常に向上しており、民営化とは関係ない。

5]民営化から2年すぎてメリット、デメリットは?

? 回答なし

6]PSAとMPA(国であり港湾管理者)との役割分担

別添のマトリックスを見せて確認した

基本的に下物を国が保有し、上物をPSAが整備・運営を行う地主型港湾。

7]リース期間、リース料、リース料の算定方法

リース期間は言えない。リース料は毎年払うのでなく一括払い(すでに供用中の分は支払い済み)具体的なリース料、算定方法はコンサルタントに委託するかもしれないがわからない。

8]民営化前にPSAが所有し、民営化後にMPA所有となった下物は有償でMPAに渡したのか。

無償で移管した

9]海外進出の目的は以下のWAVEの考えでよいか。

以下の考えでよい。

・グローバル企業として収益を上げるため

・PSAの港湾管理技術を世界中で活用するため

10]海外進出を決定する基準は何か。

収益を確保できるかであり、そのためロケーション、取扱量、国の規制や優遇策が判断基準になる。

11]日本の港湾への進出の可能性はあるか。(たとえば常陸那珂、北九州、横浜など)

取扱量50万TEUが目安であり、日本の港も可能性はある。ただ日本の港湾はローカルカンパニー(港運会社のことか)が強いのが問題。組合自体を否定するものではないが。

 

 

 

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