高まる海上輸送ニーズに応えるためには、単価を下げるべく効率性の改善が求められます。典型的なコンテナ船は現在、約4,000TEU(単位：20フィートコンテナ)の積載が可能ですが、6,000TEU以上の積載量を持つ船が実際に就航し、また8,000TEU級の巨大船が製図板で設計されています。大型船舶は、しかしながら、荷揚げ・荷下ろし地域の高速道路や鉄道を利用するコンテナ貨物の増加につながります。さらに、ラッシュアワー時の輸送は、貨物の流動性を低下させます。
世界中の多くの地域で国際貿易が急成長を遂げ、その結果、道路上、あるいは道路と港間の交通渋滞は今後10年間で、ますます悪化していくことでしょう。西岸地域の港を通過するコンテナ輸送量は、10年後には、ほぼ倍に膨れ上がることが予想されており、港湾周辺地域の大半はこのような増加に見合った交通インフラを有しません。打合せの時間に遅れてしまったり、あるいは打合せができなかったり、時間を浪費したり、苛立ちをつのらせたり、製品や材料の移動、あるいはサービスの提供が非効率的になるなど、交通渋滞は従業員や企業に様々な影響を及ぼします。官民を問わず、多くの人々が交通インフラの整備、あるいは改善の必要性を認識しており、新しい道路、橋、通勤電車、市内鉄道、空港、海港などの建設の長期計画に携わっております。このような交通インフラの整備は、従来の資本調達方法ではまかないきれない莫大な費用がかかり、新たなる財源を確保する必要があります。
インターモーダル・システムは、国際的な物流について先にお見せしたスライドで紹介したすべての要素に対応する必要があります。また、システムの中での操縦者、すなわち顧客のニーズに応えていかなければなりません。何よりも重要なのは、浮上しつつある国際貿易と輸送パターンを把握することです。システムの機能に関わる利用者、オペレーター、インフラの提供者、そして輸送システムの整調者など、共同出資者たちの間で、システムの展望が見失われがちです。
