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戸嶋理事長 今のことに関連して、WAVEで調査団をカナダに派遣したのですが、そのときに、東の海岸、ハリファックスというところを見たのですが、そのときに参加された、東京港埠頭公社の園山さん、それから西野さんが来ておられるので、その調査の結果を報告していただいたら、なお……。

司会 これでブロウニング先生の発表を終わりたいと思いますので、先生にもう一度拍手をお願いいたします。(拍手)

 

コメント

 

それでは、ここで、国際港湾協会事務総長でおられます、井上聡史様からコメントをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

井上氏 ご紹介いただきました、国際港湾協会の井上でございます。時間が非常に迫っているようでございますので、何点かに絞って意見を述べさせていただきたいと思います。

まず1点目は、お2人のお話にもありましたように、国際貿易、特に海運を中心にした、物流を取り巻く環境が、非常に大きく変わっている時だけに、アメリカの様子、ヨーロッパの様子を、こうして詳しくお聞きできる機会が持たれたことは、非常に意義があることだと思います。

2点目は、今日はコンテナのお話が中心だったわけですが、これは日本だけでなく、国際的にも、各港湾の運営者が、非常に悩みを大きくさせている課題の一つでございます。

私ども国際港湾協会でも、この問題は、非常に大きな課題として、今取り組んでいるところであります。と申しますのは、このコンテナポートといいますか、ターミナルの開発と運営に登場する人物が、10年ほど前と大きく変わりまして、3種類のプレイヤーが登場したと言えると思います。1つは、文字通り、伝統的なポートオーソリティであります。もう1つは、今、様々な例が発表になりましたが、船会社を中心にしたターミナルのリース契約によって、それをオペレーションを一括任せてもらう。ポートランドだけが例外で、ランドロードポートだというお話がありましたが、こうした西海岸の例のように、日本もそうでありますが、船会社を中心にしたオペレーションによって、ターミナルの象徴と申しますか、成功なり、あるいは失敗が決まっていく、というパターンであります。

3番目の登場人物は、今日もヨーロッパのご紹介の中にありましたが、いわゆるターミナルのディベロップメントからプロジェクトに食い込んでくる、いわゆるターミナルディベロッパー&オペレーターと言っていいと思います。彼らは、最近はそうは言いませんで、むしろロジスティックス・ディベロッパーと言っていることが多いようですが、これは、もちろんよくご存じのように、中国系の大資本であったり、あるいは幾つかの船会社であったり、更には、民営化されたPSAのような港湾でもあったりするわけですが、いずれにしても、最近の極めて新しい第三の登場人物と言うことができます。

 

 

 

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