日本財団 図書館


もし、見込まれる船会社が、既に他の会社(借受者)にリースされているターミナルを使いたい時は、この会社はポートオーソリティに申し出、ポートオーソリティがこれを借受者に連絡する。

しかし、この船会社は、自分の系列の港運(stevedores)を使用しようと他の業者(operating agents)を使用しようと、またこのターミナルの借受者に依頼しようと自由である。

実際は、既にそのターミナルに入っている港運(stevedores)を使用するのがより経済的である。

 

(2)コンテナターミナルにおける優先使用権について

1]借受者の優先使用権が確保され、港湾局が第二次優先使用権を持つのは、バースのみか、それとも、バース+ターミナルか。

回答 :

第二次優先使用権には、バースの使用も、ターミナルの施設も含まれる。

 

2]「民間会社1社によるバースの専用使用は法律で禁じられている」と聞いたが、その法律名と条文を示して欲しい。

回答 :

シアトル港の場合、ある特定の民間企業によるバースの独占使用は、法律等では禁止されていない。

 

3]港湾局が第一次優先使用権を行使する方法を示して欲しい。

(例えば)

・局が、第二次優先使用権を行使し、使用を希望する船社と適当なターミナル(バース)についてそのターミナルを使用させると発表する。

・局が使用を希望する船社と適当なターミナル(バース)を調整し使用を希望する船社にそのターミナルの第二次優先使用権を与えるのか。

回答 :

回答2.(1)1] 参照

 

4]港湾局とターミナル借受者の間で、優先使用権、第二次優先使用権等の取り決めをリース契約の中で行っていると理解しているが、事例として、この部分のみの具体的な契約文章(会社名や料金、その他公表できない部分は削除して)を示していただきたい。

回答 :

第二次優先使用権に関する条項(例)

c.ポートオーソリティは、この条項のもとに、ポートオーソリティによって指名された又は認可された以外の企業が運営する船の係留やそれらの船の貨物の揚げ卸し、さらにこれらに付随するオペレーションに関する用地や設備の全てのまたあらゆる部分の第二次優先使用権を保有する。ただし、ポートオーソリティによる用地やクレーンの第二次優先使用は、このリース契約によって認可された借受人のオペレーションを妨げない。

ポートオーソリティによる第二次優先使用時においては、全ての当該使用料が利用者の利益に対して発生し、これは、ポートオーソリティが請求し、保有する。

第二優先使用に対する適切な電気、ガス、水道等の料金や維持管理コストは、ポートオーソリティが責任を負うものとする。そのポートオーソリティの負債保険は、その第二次優先使用期間中は、借受者の負債保険よりも優先して考慮される。

 

3. 港湾管理者が徴収する税金について

 

1]ワシントン州の港湾では、港湾管理者が税金を徴収することが出来ると聞いたが、その根拠となる法律、条例等を示して欲しい。

回答 :

シアトル港は、改訂ワシントン州法の53.04.011に示される、ワシントン州の公営法人(municipal corporation)である。この公営法人の地位は、ポートオーソリティに、ポートディストリクト内(キング郡内)で不動産に関する税を徴収する権限を与えている。

 

2]その税金は港湾開発の土地購入のためだけにしか使用できないと聞いたが、その根拠となる法律を、条例等を示して欲しい。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION