参考資料
1. シアトル港への質問と回答
回答:平成12年2月24日
回答者:S.Kenneth Pai(International Marketing Director)Port of Seattle
1. 港湾の役割
1]日本の場合は、港湾整備に税金(国、地方自治体)を投入する場合が多く、この場合、その利用は、原則、誰でも利用できる必要があり、特定の企業の専用使用は認められない。
米国の場合の港湾の役割、位置付けはどのように考えられているのでしょうか。
(例えば)
・港湾の活動は地域経済の成長の原動力であり、そこで民間企業が活動し、利益を上げるとしても、最終的には地域経済に還元されるので、この様な港湾活動は公共の利益に適う。
回答:
そのとおりである。シアトル港の役割は経済活動を後押しすることである。
港湾の施設やサービスを利用して利益を上げる民間企業は、地域経済に経済的な恩恵をもたらす。
2]その考えに基づいて、コンテナターミナルの借受者を決定する場合は、公募でなく、企業の規模、財政状況、過去の実績、将来計画等をもとに、貴港にとって最も価値がある企業を港湾管理者独自で選んで、交渉を行うのですか。
回答:
そのとおりである。
借受者の選定は、専門的な能力(professional qualification)、過去の活動内容(成果)や、港湾の総合計画に合致しているかを元に行われる。
3]港湾管理者が借受者とリース契約をする場合、公共性を確保するため何か条件を付けていますか。
例えば、日本では緊急時には公共的な使用を認めるとか、特定の者を排除することは出来ないとかの条件を付けます。
回答:
ポートオーソリティは、全てのターミナルのリース契約の中で、第二次使用権を保有している。そのとおりである。
4]法律、条例等(国、州、郡、市等)でその考え方が示されているものがあれば、示して欲しい。
(回答無し)
2. コンテナターミナルにおける優先使用権について
(1)コンテナターミナルの利用について
1]コンテナターミナルのリースを受けている船社以外で、貴港のターミナルを利用したい場合どのようにすればよいのか(アライアンスの利用は除く)。
(例えば)
・港湾局が、第2次使用権等を与えて、特定企業がリースを受けているバースを使用させる。(この場合、クレーン、ヤードの使用も可能か)
・独立系のターミナル会社を紹介して、ターミナルと船社で交渉する。
・民間会社間の問題であるので、港湾局はいっさいタッチしない。
・余地がないと断る。
回答:
第二次優先使用権を行使することは滅多にないが、これに関する条項は、全てのターミナルのリース契約の中に含まれている。