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3.5.2 技術課題

 

現状認識を踏まえ、開発を進めていく上での課題について考察した。

 

(1) 次世代海上輸送・船舶インテリジェント化の姿づくり

・情報化技術を核に開発すべく対象を具現化していく(姿づくり)必要があろう。

その為には下記視点での検討が必要である。

1] 目的/効果を明確に謳う、例えば

−「ドアtoドア物流」時間半減(?年後):対象として<内航+陸送>、<外航+二次輸送(海)+陸送>がある。ここに+は輸送モードの結節点(港)である。

−「漂流/沈没/衝突/座礁」事故半減(?年後):対象として<外洋>、<輻湊海域>、<港内>があげられる。

−「船員」半減(?年後):

以上は数値目標を主に考えたが明確な開発目的を標榜することも重要と考える。例えば、

−機関部員ゼロ内航船の開発

−荒天時船体に優しい操船法の開発

2] 船陸運用形態の骨格を作る、視点としては、船内の役割・陸の運航管理部署の役割・荷主/陸送事業者等とのネットワーク・関連監督官庁とのネットワーク・船−船通信・船−陸通信の仕様等があげられる。

3] 必要なハード/ソフトの機能と構成の組み立て及び基盤技術の抽出を行う。

 

(2) インテリジェント化を支える技術の開発・カスタマイズ化

・下図に示すような3つの軸がある。開発を考える上で各軸に沿ってどんな技術がどういうレベルであるかレビューし課題を明確にすることが重要である。

 

031-1.gif

 

・船側と陸側での共通プラットフォームの構築が重要、その上での技術開発・カスタマイズ化を行う必要がある。

・意志決定技術が一番遅れていると思われる。

 

(3) 世界に通用するインテリジェント化

・船舶は国際商品を輸送し海上輸送は世界の海にまたがっている。 海外の荷主から国内の荷主までのシームレスな情報共有化とリンケージが必要となる。かかる観点で全体像(全体システム)を明確化することが重要となる。

 

 

 

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