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図8 評価対象となる船体横断面のモデル

 

4.2 海面火災時の船倉内の雰囲気温度の解析結果

海査第520号に明示されている海水温度32℃、船倉内初期温度38℃を用い、輸送物発熱量は42kW/基と想定し、漲水装置が作動する場合と作動しない場合の2ケースを解析した。

 

4.2.1 漲水装置が作動する場合

漲水装置が作動する場合、漲水装置の保有する能力から判断して31時間程度で輸送物の周囲が海水により満たされると考えてよい。また、32℃の海水により輸送物表面が冷却されるが、保守的な評価を行うために輸送物表面近傍の雰囲気温度は水の沸点に相当する100℃(海水の沸点は約100.6℃)と考え、輸送物周囲の雰囲気条件としての境界条件を簡略化した。

 

4.2.2 漲水装置が作動しない場合

船倉内温度分布の解析メッシュと評価位置を図9に示す。輸送物の健全性を評価するために2.2.4で求めた条件に対して、漲水装置が作動しない場合を想定して貨物倉内の温度分布を解析した。代表的な解析結果を図10に示す。解析結果から以下のことが明らかとなった。

 

 

 

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