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2.2.10 リスク評価の試行

2.2.6(2)の災害進展シナリオ削減方法に従い、試計算対象船舶のリスクを求めた。すなわち、航海の専門家意見に基づき作成された図2.2.6.5の計6個のイベントシーケンスで表2.2.10.1にある回数だけ煙流動および避難シミュレーションを実施した、この結果を用いて居室火災リスクを算定した。

結果を表2.2.10.1に示す。

 

表2.2.10.1 居室火災リスク

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以上より、第II期で開発した災害進展シナリオ削減方法は、シミュレーションすべきイベントシーケンスの数を削減してリスクを求める際の時間短縮に有効と言えよう。

 

(参考文献)

1) Formal Safety Assessment, IMO/MSC70 Information Paper (INF.7)

2) 金湖他:船舶の確率論的安全評価手法(その2:FSA実現のためのリスク評価の方法論)、日本造船学会論文集第186号、1999

3) M. Alexandrov "Probabilistic Aproach to the Effectivenes of Ship Lifesaving Systems", SNAME, Trans. Vol.78, 1970

4) IMO "Development of Gudielines under Regulations 13F and 13G", MEPC 36/10, 1994

5) RR71委員会資料、RR71−WG/DS−2−3

6) 海難審判庁裁決録、1985〜1995

7) V. U. Minorsky : An Analysis of Ship Collisions with Reference to Protection of Nuclear Power Plants, Journal of Ship Research, 1959.

8) 在田正義:海難時の船体喪失までの時間と人命救出率との関係について、日本造船学会誌、第662号、1984

9) "Atlas of the Oceans : Wind and Wave Climate", Elsevier Science Ltd.(UK)、1996

10) 平成7、8、9、10、11(社)日本造船研究協会RR42報告書

11) 本江豊次:スプリンクラ設備の効用と限界、火災学会誌、1975.5

12) 太田:船舶の確率論的安全評価システムの研究(その4:煙流動シミュレーションプログラムの開発)、第69回船舶技術研究所発表会講演集

13) 神忠久:煙の中での歩行速度について、火災、1975.5

14) 戴、金湖:船舶災害時における避難解析手法について、日本造船学会論文集第184号、1998

15) 戸川喜久二:群集流の観測に基づく避難施設の研究、学位論文、1963

16) 堀内三郎:新建築学大系12、彰国社、p246

17) 岡崎甚幸、松下聡:避難計算のための群集歩行シミュレーションモデルの研究とそれによる避難安全性の評価、日本建築学会計画系論文報告集、第436号、1992.6

18) 高橋俊夫、他1名:ネットワークモデルによる避難行動シミュレーション、工学院大学研究報告第73号、1992.10

19) 日本火災学会編:火災便覧、共立出版株式会社、1986. p181

 

 

 

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