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図2.2.8.3 分岐部および接続空間

 

(iii)仮想歩行装置

本装置は、筑波大学岩田助教授が開発した装置をもとに作成した。

避難の際には歩いて逃げるため、歩行感覚のリアリティは、どのように逃げるかをモデル化、あるいは解析するために重要である。

本装置は、両足に磁気センサーを取り付け、足の移動量を得て、それをシミュレーションサイクル毎の仮想世界における移動に反映させている。

(2)避難シミュレータ実験

(i)接続空間選択確率のモデル化

避難者が、分岐部において、どの接続空間(扉、開口等のノードにより、分岐部に接続されている空間)を選択するかは、それらの接続空間の属性が避難者の選択に及ぼす影響により、各接続空間の選択確率が決定され、その確率により行われると仮定する。(図2.2.8.3)

接続空間の属性として、以下のものを考える。

・外部空間である。(w1)

・外部空間でない。(w2)

・目標デッキ方向である。(w3)

・階段である。(w4)

・階段でない。(w5)

・少数の人間がいる。(w6)

・多数の人間がいる。(w7)

・流れている。(w8)

・この分岐部から人が出ている。(w9)

・この分岐部に人が流れてくる。(w10)

以上のように、各属性に一つの数値(選好度)を対応させ、それらの数値の関数により、接続空間の選択確率が決定されるとする。

ここで、上記の数値で、選択を積極的に推進すると考えられるものは、w1, w3, w4, w6, w8, w9、選択を妨害すると考えられるものは、w2, w5, w7, w10と仮定する。

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図2.2.8.4 分岐部B (Bデッキ)

 

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図2.2.8.5 分岐部D (Dデッキ)

 

 

 

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