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(b) イベントツリーの作成10)

火災災害に関するFunctional Event Treeの作成においては、表2.2.6.1の13のイベントを想定した。

まずFunctional Event Treeを作成し、次により詳細なSystem Event Treeを作成した。System Event Treeにおけるイベントの数は72であった。

 

表2.2.6.1 解析対象区域

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表2.2.6.2 イベントの種類(機能FTA)

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(c) フォールトツリーの作成10)

System Event Tree上の各EventをTop Eventとするフォールトツリーを作成した。図2.2.6.1に例を示す。これらのフォールトツリーを用いて計算を行うのに、適当に確率値を与える必要のある事象(以下「基本事象」と呼ぶ。)の数は214である。

 

表2.2.6.3 確率の表現と確率値

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(d) 確率の計算10)

基本事象の中には、船舶の設計や火災発生時の状況により確率値が決まるものも多い。こうした事象では、人間による作業等とは異なり、装置の有無のように確率値が0または1になる場合もある。このことを考慮して、基本事象の確率は表2.2.6.3に示す10段階で表現し、それぞれの表現について適当な確率値を与えた。但し、スプリンクラがある場合の消火失敗の確率は、米国のNational Fire Protection Associationの調査結果11)に基づき4%とした。基本事象のうち、船舶の設計により確率値を決定したものは70、火災発生時の状況により確率値を決定したものは29、船舶の設計と火災発生時の状況の両方により確率値を決定したものは6、その他は109であった。

 

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図2.2.6.1 フォールトツリーの例

 

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図2.2.6.2 要素毎の成功確率密度関数

 

 

 

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