このGPMEで構築されたプロダクトモデルから船舶入力モジュール用のデータを生成させ、各サブシステムへのデータ提供が自動的かつ円滑に行うことができるようにするため図2.2.2.6のような流れを持つインターフェイスを作成した。プロダクトモデルの各プロジェクトの属性データを船舶入力モジュール用のデータに変換し、テキストファイル(中間ファイル)を作成する。直接船舶入力モジュール入力できるデータはそのまま入力し、煙流動シミュレーションで用いる仮想壁等のデータは手入力で追加する。図2.2.2.7にGPMEから抽出したデータを示す。
GPMEにはユーザがその環境を用いて作成する自分野・自社の業務を表現するEFL(Extended Frame Library)というクラスライブラリがあり、将来的には、上述のクラスをさらに拡張し、このEFLとしてGPMEに搭載することで、プロダクトモデルから船舶入力モジュールへの円滑なデータ入力が行えることになる。
2.2.3 事故発生確率の推定2)
ここでは、1978年から1995年までのLMIS(Lloyd's Maritime Information Services)による海難データ、船舶データを使用して求めた、旅客船(フェリーを含む)の各種事故および災害の発生確率、人命リスクを示す。
表2.2.3.1は旅客船及び旅客船の事故の数の推移を示す。表2.2.3.2は旅客船の事故の種類とそれぞれの事故における死者等の数を、図2.2.3.1は各災害における発生頻度と人命損失数との関係(F−N Curve)を示す。また、表2.2.3.3は事故における災害の種類と死者等の数およびリスク(F−N Curveの積分値)を示す。